Artec Studio 12.1では、グローバルレジストレーションにより最大20倍高速化
「Artec Studio 12.1」3Dスキャン用ソフトウェアに搭載された超高速グローバルレジストレーションにより3Dデータ処理を大幅に短縮。
本日リリースされた最新のArtec Studioは、グローバルレジストレーションを始めとする各種アルゴリズムを合理化したことにより、後処理の所要時間を最大で数時間も短縮できるようになりました。当社は、このニュースをお伝えできることをとても嬉しく思っています。
これまで、グローバルレジストレーション作業は、データ処理の中でも極めて骨の折れる作業でした。このアルゴリズムは、すべての3Dフレーム(または、スキャン中に撮影したデータ)をフレーム同士の相対的位置情報に基づき単一の座標系に変換します。つまり、各フレームをグローバル座標系に登録していきます。
グローバルレジストレーションでは、大量のデータセットを処理していくため、これまでのArtec Studioでは多少時間がかかる作業でした。特に、被写体の形状とテクスチャに対して各フレームで最適な位置を見つける「Geometry + Texture(形状とテクスチャ)」モードを使用する場合は、「Geometry(形状のみ)」モードを使用する場合と比較し、より長い時間がかかっていました。極めて正確な位置決定を実現する「Geometry + Texture(形状とテクスチャ)」モードは、Artec製品ご愛用のお客様に大人気の機能で、その最適化は当社研究開発部の最大の課題でした。
平均的な全身スキャンでは、グローバルレジストレーション速度が16倍高速化しました。
フレームの位置決定方法を刷新したことにより、後処理にかかる時間を大幅に短縮しました。当社の実験では、「Geometry + Texture(形状とテクスチャ)」モードのグローバルレジストレーション速度は最大で20倍に高速化したことが証明されています!たとえば、1,500フレームで構成される平均的な全身スキャンで比較すると、AS 11ではグローバルレジストレーションに38分、AS 12では約10分かかっていましたが、AS 12.1では驚異の2分20秒で完了し、16倍高速化を実現しています!
最新のグローバルレジストレーション能力は、大型プロジェクトに取り組んでいる時こそその真価を発揮します。大型車をスキャンした9,200フレームで実験した所、次のような素晴らしい結果が出ました。
AS 11:1時間56分
AS 12:57分
AS 12.1:6分8秒
約2時間かかっていた作業を6分にまで短縮できたことに、当社でさえ驚いてしまいました!
この車両は、グローバルレジストレーションの速度実験のため、Artec Evaでスキャンすました。
フレームの超高速レジストレーションは、最終的な3Dモデルの品質に一切影響しません。この最新版は、形状とテクスチャをキャプチャするArtecスキャナ全機種だけではなく、Artec Studio Ultimateと互換性のあるすべての3Dセンサーでもお使いいただけます。
最新版では、グローバルレジストレーションを合理化しただけではなく、いくつかのバグも解決しました。また、ナビゲーションとユーザーエクスペリエンスを強化し、編集用の各ツールでホットキーや元に戻す/やり直し機能を使えるようにしました。
最新のArtec Studio「Artec Studio 12.1」で、これまでにない速度と使いやすさをお楽しみください!