3Dスキャンソルーション

Artec 3D社のウクライナへの支援内容

Artec LeoとRayの使用で期待を超えるカスタム採掘ソリューションを設計

課題:遠隔地に何度も出向いたり、手動測定を何時間もかけて行うこともなく、既存のインフラに適合する採掘ソリューションを開発すること。

ソリューション:Artec Leo、 Artec Ray、 Artec Studio、 Geomagic Design X、 SOLIDWORKS

結果:Titanは産業用プラットフォームやフロア、配管等の採掘ソリューションが既存のインフラに適合することを部品の出荷前に保証できる「仮想テストフィッティング」のワークフローを開発しました。手動の計測から3Dスキャンに切り替えたことで、データキャプチャのリードタイムが3分の2に短縮され、取り付けに関する拘束による設計エラーが大幅に減少しました。

Artec 3Dを選ぶべき理由: ワイヤレスで機敏、そして使いやすいArtec Leoは、リフトや足場からの正確なデータキャプチャに最適です。一方、Artec Rayは鉱山シャフトのような広いエリアの測定に最適で、Artec Studioはボタン一つでDesign XもしくはSOLIDWORKSにエクスポートができます。

Titan Engineered Solutions

Titan Engineered Solutionsは、遠隔地にある鉱山保安管理用プラットフォームなどの設備を提供しています。画像提供:Titan Engineered Solutions

あらゆる製造業と同様に、鉱業も多くの重機や堅牢な設備に依存して運営されています。しかし、プラントや掘削現場を最高の効率で運営し続けることは、それほど簡単なことではありません。

鉱山は遠隔地に位置する傾向があるため、エンジニアは手作業で測定を行うために施設まで何時間もかけて出向くことがよくあります。しかし、この方法には大きなリスクが伴います。手動測定はヒューマンエラーや不完全なデータキャプチャに繋がる上、寸法確認のために現場まで行ったり来たりを繰り返す必要が出る可能性が高くなるためです。しかし多くの業者にとって、選択肢はその他にありません。

多くの鉱山では、最適なレベルで運営を維持するために、旧式の部品に依存しています。既存の設備を前もってそれが故障する前に交換すると、分解や手動測定のため、設備の中断を伴うダウンタイムを引き起こす可能性があります。しかしその一方で、部品を交換をしなかったために設備を故障させてしまうと、ダウンタイムが大幅に増加し、鉱山の収益性が低下してしまいます。

Titan Engineered Solutions

鉱山には、古くなった部品のせいで修理が必要な機械が備え付けられていることがよくあります。画像提供:Titan Engineered Solutions

実はこのような状況こそが、Titan Engineered Solutionsが業界のリーダーとして活躍する場なのでした。彼らは積極的で応答性が高く、ダウンタイムの削減とクライアントの効率性向上につながる革新的なエンジニアリングソリューションを提供します。

これまで、Titanはエンジニアのチームを現場に派遣して顧客の要求に対応していました。しかしある時、ArtecアンバサダーであるRapid Scan 3Dと密接に協力し合いながらそのワークフローを見直す機会がありました。すると手動での測定に頼る必要がなくなり、Titanは1人のエンジニアを派遣し、Artec LeoArtec Rayを使用することで現場で遭遇するほぼ全てのあらゆるジオメトリを正確にキャプチャすることができるようになったのです。

「たとえ製品がまだ存在しなくても、3Dスキャンから得られた寸法を使用して、その部品をカスタマイズし、1/16インチ(1.6mm)の精度でフィットさせることができます」とTitanのゼネラルマネージャーであるブランドン・コック(Brandon Koch)氏は説明します。「たとえば、私たちはパイプ間にずれや隙間がなく、ぴったりフィットするカスタムで一品もののパイプを多数製造しています。今では、面倒な手作業による測定を何度も行わなくても、確実にフィットするようにできます」

Titan Engineered Solutions

Artec Rayが現場に設置され、施設全体の3Dスキャンをキャプチャする準備が万端な様子。画像提供:Titan Engineered Solutions

初めてのフィットに向けた鉱山測定

Titanの3Dスキャンプロジェクトは、ノースカロライナ州のRapid Scan 3Dによる1週間のトレーニング コースから始まりました。それ以来、彼らは機敏でワイヤレス型のLeoの使用法を習得し、米国南西部の採掘現場に簡単に導入できるようになりました。特に、コック氏はデバイスの統合フォーマットや、クリックでスキャンが開始できる機能を称賛し、「これは失敗しようにもできない仕様になっている」と言います。

「ただ電源を入れ、スキャナを被写体に向けて撮影するだけなんで、非常にユーザーフレンドリーで使いやすいです」とコック氏は付け加えます。「スキャンしている内容が画面に表示されるので、適切なデータをきちんとキャプチャしていることを確認できます。ですから始めのスキャン後に、このエリアはちゃんとスキャンされたかな?と自信がなくなっても大丈夫。そのデータが重要なら、もう一度スキャンすればいいだけですから」

ほとんどの採掘施設の規模の大きさを考慮すると、より長距離用のデータキャプチャに向けたソリューションが求められることにTitanは気が付いたのでした。最初にクライアントのサイトでRayの活躍ぶりを目撃した後、彼らは自社でもRayを導入しようということになりました。その結果は目覚ましく、大規模な施設でも高精度で迅速に測定ができるようになりました。

Titan Engineered Solutions

三脚に取り付けられたArtec Rayが分析用に大型の配管をキャプチャしている様子。画像提供:Titan Engineered Solutions

最近、顧客の銅製工場の改修のためにRayを使用して工場のフロアをキャプチャする機会があったそうですが、以前は3〜6時間かかっていたのにもかかわらず、今回はわずか1時間で完了したそうです。さらに、Titanのエンジニアであるジョナサン・ターナー(Johnathan Turner)氏は、このアプローチによって、大まかな手作業による測定ではおそらく見逃していたと思われる詳細も今回はきちんと把握し、問題が発生する可能性のあった場所でもシームレスな取り付けができたと言います。

ターナー氏は、「そのスキャンのおかげでフロア全体を再現することができました」と言います。「手作業による計測では、『これならおそらくフィットするだろう』という大まかな寸法になりがちですが、3Dスキャンならば『これは確実にフィットするはず』という寸法が得られます」実際に、私達はこのスキャンのおかげで、新しいフロアを完璧に取り付けることができました」

Design Xによる許容範囲のチェック

Titanによる3Dスキャンの取り組みにより、同社はリバースエンジニアリングや部品のカスタマイズ、そして偏差分析による許容範囲の確保も行えるようになりました。

LeoやRayを用いて目的のスキャンをキャプチャした後、チームはArtec Studioでその処理を開始します。  不要なデータを削除すると複数のデータセットを統合するのは簡単で、その結果として得られるモデルはすぐにGeomagic Design Xにエクスポートできる状態になります。

Design Xでは、重要なパーツの「領域」を作成することができます。たとえば、カスタム配管を設計する場合、各パイプの端が既存のネットワークに適合することを重視します。これを実現するためには、これらのジオメトリをスケッチし、スキャンベースのCAD ボディに変換して、拘束 (または設計に影響を与えた制限) を把握します。

そこから配管はSOLIDWORKSにエクスポートされ、これらの拘束を使用して完全なモデルを設計します。位置合わせの後は、そのパイプモデル (またはその他のリバースエンジニアリングされた製品) を Design Xに戻すことができます。ここで、プログラムのヒートマッピング機能を使用してCADデータを重ね合わせ、偏差を見つけ、部品が取り付けにおける許容差を満たすことを確認することが容易になります。

Titan Engineered Solutions

Geomagic Design Xでヒートマップされた複雑な配管の部位。画像提供: Titan Engineered Solutions

ターナー氏によると、この3段階のワークフローにより、製造が合理化され、加速化するだけでなく、製造された部品が到着時に適合することをTitanがより確信できるようになるのだそうです。

ターナー氏によると、「配管の場合、端部を見ればパイプの距離が一体どれくらいか、直径はいかほどか、そしてそれらを接続させる方法が分かる」のだそうです。「当社のシームレスな3段階のプロセスにより、必要な穴の位置がすべてわかるので、パイプをボルトで固定できます。私たちはただ元のデザインをキャプチャし、拘束条件を把握し、それに基づいてモデル化するだけです」

多重解像度モデリングの実現が近い将来に起こる可能性

コック氏は、多くの出荷品がフラットベッド式トラックを必要とするほど大きいため、正確な製品の取り付けこそが、全ての起こりうる問題の発生確率を減少させるために重要なのだと力説しています。前述の銅製工場のフロアのようなプロジェクトでは、ミスをすれば完全にそれをすべて廃棄することになり、「その状態が続くと、費用が急速に増大することになってしまう」と言います。

そのため、同社は新たな分野で3Dスキャンの試行をし続けています。たとえば、Artec Studioを使用すると、完全に異なるデバイスでキャプチャされたスキャンを単一のメッシュにマージすることができ、各データの最高解像度を使用できます。

「当初、私たちはLeoとRayが自社にバリュープロポジションを与えてくれることを期待して導入しました。しかし、多重解像度の3Dスキャンは間違いなく私たちにとって必要なものです」とコック氏は結論付けます。「スキャンを組み合わせることで実現するプロジェクトはたくさんあります。Rayでの全体的なエリアスキャンと、Leoでのさらに詳細なスキャンを行うことで、Rayだけでは見えなかった隠れたフィーチャーをキャプチャすることができるようになりましたから」

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